AIの出力を扱うために必要なMarkdown記法だけを10個

公開 ・ AIの基礎

ChatGPT や Claude の回答をコピーしてメモ帳に貼ると、## 見出し**太字** といった記号が現れます。これは AI の癖ではなく、Markdown(マークダウン) という記法です。

Markdown の解説記事は網羅的なものが多いのですが、AI の出力を扱うだけなら覚えることは多くありません。実務で遭遇するのは以下の10個でほぼ全部です。

1. 見出し:# の数が階層

# 大見出し
## 中見出し
### 小見出し

# の数が1〜6個で、HTML の <h1><h6> に対応します。# の後ろには必ず半角スペースが必要です。ここが全角スペースになっていると見出しとして認識されません。AI に日本語で指示したとき、まれにこれが起きます。

AI は指示していなくても ## 📊 比較表 のように絵文字を付けてくることがあります。社内資料では邪魔になることが多いので、貼る前に外す前提で見ておくとよいでしょう。

2. 太字と斜体:* の数

**太字** と *斜体* と ***両方***

アスタリスク2つで太字、1つで斜体です。_ でも同じことができますが、some_long_name のような英単語が意図せず斜体になる事故があるため、AI の出力ではほぼ * が使われます。

貼り付け先が Markdown に対応していないと、**重要** のように記号がそのまま見えてしまいます。これがいちばんよく遭遇する崩れです。

3. 箇条書き:- と半角スペース

- 1つめ
- 2つめ
  - ネストは半角スペース2つ以上

- * + のどれでも動きますが、AI はほぼ - を使います。ネストはインデントで表現します。ここでも全角スペースは効きません。日本語で指示したときに全角が混ざると、階層が潰れて全部同じ階層になります。

4. 番号付きリスト:番号は適当でよい

1. 手順1
1. 手順2
1. 手順3

すべて 1. でも、表示されるときは 1, 2, 3 と振り直されます。順序を入れ替えても番号を直さなくてよいのが利点です。

5. 表:縦棒と区切り行

| 項目 | 値 |
| --- | --- |
| 容量 | 5GB |

2行目の | --- | --- |区切り行で、これがないと表として認識されません。コロンを足すと寄せを指定できます。

区切り行のハイフンの数は何本でも構いません。AI の出力では本文行と桁数が揃っていないことがよくありますが、記法上は問題ありません。

6. コードブロック:バッククォート3つ

```
コードや、記号を含む文章
```

言語名を書くと色分けされます(```python など)。この中身は Markdown として解釈されません。記号をそのまま見せたいときに使えます。

7. インラインコード:バッククォート1つ

`npm install` を実行します

文中で記号や短いコードを目立たせるときに使います。中カッコや縦棒を含む文字列を安全に書けるのが実用上の利点です。

8. リンク:角カッコと丸カッコ

[表示テキスト](https://example.com)

角カッコが表示される文字、丸カッコが URL です。頭に ! を付けると画像になります(![代替テキスト](画像URL))。

9. 引用:>

> 引用文
> 複数行も書けます

AI が原文を示すときによく使います。貼り付け先が対応していないと > がそのまま残るので、消すか字下げに置き換えることになります。

10. 水平線:ハイフン3つ

---

区切り線です。ただし直前の行が文字で、その下に --- があると、その文字が見出しとして解釈されるという紛らわしい仕様があります(Setext記法)。AI の出力で意図しない見出しができていたら、これを疑ってください。

AIの出力で実際に崩れるのはどこか

以上10個を押さえると、貼り付け時の崩れの原因はほぼ特定できます。実際によく起きるのは次の4つです。

表がセルに分かれない:貼り付け先が Markdown 非対応。縦棒区切りをタブ区切りに変える必要があります。

箇条書きの階層が潰れる:インデントに全角スペースが混ざっている。半角に置き換えれば直ります。

記号がそのまま見える**太字**## 見出し が装飾に変換されていない。貼り付け先の形式に変換してから貼る必要があります。

見出しに絵文字が付いている:AI の癖。手で消すか、除去機能のあるツールを通します。

これらをまとめて処理したい場合は、このサイトの Markdown変換ツール が使えます。Markdown を貼ると、Excel 用のタブ区切り、HTML、はてな記法、装飾を落としたプレーンテキストのいずれかに変換します。全角スペースの正規化と見出しの絵文字除去も同時に行います。

覚えなくてよいもの

Markdown には脚注、定義リスト、タスクリスト、テーブル内の改行など、まだ多くの記法があります。ただし AI の出力にはほとんど登場せず、登場したとしても貼り付け先が対応していないことのほうが多いのが実情です。最初から覚える必要はありません。

実務では、「AI の出力は Markdown である」と知っていることが最も効きます。原因さえわかれば、対処は貼り付け先に合わせて変換するだけです。

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